2006年04月29日

さらばテムジンギター、ようこそテムジンギター

弾き語りをする上で、新しいギターが欲しくなりだした。

抱えやすくて、ルックスもよくて、弾きやすいアコースティックギター。

金はない。

持ち物を売って金を作るしかない。

2本しかないエレキギターも1本売るしかない。
ウォルナットソリッドのテレキャスターとハワイアンコア・シンラインのテレキャスターと。
どちらもテムジン製のオーダーメイド。
どっちも思い入れが深く、できれば手元に置いときたい・・・が・・・

なむさん!

背に腹は代えられん、ない袖は振れん、ギターが雨みたいに降ってきたらええのに・・・危ないか・・・

ウォルナットソリッドを抱えて、宝塚のテムジン工房に向かった。
オーダーギターを組み上げて売るっていうのは、娘を嫁に出す気持ちと、息子3人の父親であるテムジンさんは言う。絶対にテムジンさんとこで、委託販売してもらうのが筋やと思った。
阪急逆瀬川からバスで宝梅に向かう車中、そうするしかないと、自分に何度も言い聞かせた。

シャッターの降りた工房。呼び鈴にボビンとコイル(親子の犬)が応える。久々に迎えてくれたテムジンさんにコーヒーをいただきながら、無沙汰の間の報告なんかをしながら、切り出すタイミングを窺った。

話題が最近の活動の段になって、一区切りついたとき、思い切って切り出した。
テムジンさんが寂しそうな顔をすると、思わず「嘘です!」て言うてしまいそうなので、うつむいたまま言うてしもた。
テムジンさんが何か言うてくれるまで、顔は上げられへんかった。
間を置いて、俺の頭に降り注いだしゃがれた声は「オベーションどう?」やった。
「へ?」
「いやぁ、ええのん見つかるまで、そこにある俺のオベーション使ぉてくれたらええよ」
「ほんまですか?!」
「うん、弾きたおして壊してくれてもいいけど、売るのだけはやめてな。ハハハ・・・」
「ありがとうございます!」
髪を切ったせいか、ちょっと痩せて見えたテムジンさんに後光が差していた。

オベーションを抱えて、帰りのバスを待つ。

自分が帰りにギターを抱えてる姿は想像もつかんかった。

テムジンさん、ほんまにありがとうございます!
409e405f.jpg
家に帰って、さっそく磨きたおした。
ケースも磨いて、ケースの金具にはクレ556もふった。
で、サーキットに断線を発見した。
でも、これくらいなら、自分で直せそう。

81年製グレン・キャンベルモデル。

大事に弾きたおします!

余談ですが、僕のウォルナット・テレキャスター、欲しい方はリンクからテムジンさんとこを覗いてください。
近々、アップされるはずです。
アルダーとかアッシュより少々重いですが、甘くてつやのある音です。
ミドルにスイート・ストリングスの松井さんから頂いたデュアルモンドのピックアップを増設して5セレクタになってます。
ミドルいらん、という方は、僕に返してください。

さらに余談ですが、今、テムジンさんとこで売りに出してるムスタングを試奏しました。
めっちゃええ音してます。
元のええ時代のムスタングをあまり知らんので、元のに近いのかはわかりませんが、とにかくええ音で、スイッチの切り替えで11通り?ある音色のすべてのキャラクターが際立ってて、1本でいろんなジャンルを弾きたくなる万能ギターって印象です。
金があったら買いたい・・・と心底思いました。
ビンテージ・フェンダーを買おうと思ってる方には、オススメです。
僕がもし自由に使える金を100万円持ってても、ビンテージ・フェンダーより、こっちを選んで残りの金で色町に繰り出貯金します。
行かれた際は是非試奏してみてください。
ちなみに、テムジンさんは、サーキットがややこしいから二度と作りたくないって言うてました。

at 00:56│Comments(0)TrackBack(0) DIALY 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字